【短期間の土地活用】可能な利用方法を考えてみる
2023.12.28
ー土地は長期間かけて安定した投資をするもの。
土地活用のテキストにはこのように書いてあります。
確かに安定した収益をずっと生み出してくれる土地は大切な資産です。
その一方で短期間の土地活用の需要も根強くあります。
今回は短期間の土地活用がなぜ少ないのか、そして短期間の土地活用が可能な利用方法についての考察です。
短期間の土地活用が少ない理由は
ここでいう短期間とは、数カ月から長くても3年程度を想定しています。
遊休地にしておくよりは、少しでも収益をあげられる短期間の土地活用が増えてもよいはずです。
ですが、実際には短期間の土地活用は必ずしも多くありません。
どうして短期間の土地活用が少ないのか、考えてみました。
投資を回収できない
土地活用は多くの場合建物の建設を伴います。
建物は数十年間壊れないものをつくるため、何千万円、何億円と高額な投資です。
この投資を短期間では到底回収できません。
これは土地を貸して建物を借主が建てるようなスタイルでも同様です。
投下した資本を回収できないため、短期間の投資が少ない。
それが大きな理由です。
そもそも貸主が貸してくれない
仮に借主が短期間の土地活用を望んでいても、そもそも貸主が貸してくれないケースもあります。
貸主の立場で考えてみると、土地活用には安定した収益を求めるものです。
これが短期間しか借りてくれないと、またすぐに借主を探す事態になります。
貸主は、借主や利用方法がコロコロと変わるのもあまり望みません。
貸主が安定した収益を望むために短期間の土地活用が少ないのです。
場所が限定される
短期間の土地活用となると、その借りている短い期間内に資金を回収することが必要となります。
そうなるとかなりの収益を上げるか、投資額を相当抑えなければなりません。
このような土地活用ができる場所は集客しやすい場所などでかなり限られます。
短期間の土地活用できる場所が限られているため、短期間の土地活用が少ないのです。
短期間の土地活用が可能な利用方法
短期間の土地活用が難しい理由を考えると、短期間の土地活用が少ないのもうなずけます。
それでもこうした利用方法がないわけではありません。
むしろ短期間の土地活用ができる場所とは、優良な物件といえるでしょう。
短期間の土地活用ができる利用方法をまとめてみました。
駐車場
もっともオーソドックスな方法として駐車場があります。
都心部にあるコインパーキングが代表例です。
ビル街の中の駐車場のほとんどは一時的な利用と推測されます。
当面は駐車場として使用し、条件が揃えば建物を建築するのです。
この手法は郊外や住宅地でも採用できます。
駐車場としての利用は投資も少なくて済み、短期間の土地活用の優等生です。
トランクルーム
トランクルームも短期間の土地活用としては場所を選ばずできる土地活用方法です。
住宅地の中であっても、その住宅地の住人をターゲットにできます。
コンテナなどを持ち込めば比較的投資額も少ない土地活用方法です。
電気は必要ですが、整備費用のかかる上下水道などはなくても小規模なものがあれば運営できます。
看板用地
幹線道路を走っていると見える看板。
これも立派な土地活用のひとつです。
看板は設置費用も少なく、収益は比較的高い活用方法になります。
短期間の土地活用に向いているといえるでしょう。
ただ、ネットでの宣伝に押されて、路上の看板はやや衰退傾向。
広告主がすぐ見つかるかどうかのリスクもあります。
モデルルーム
マンションのモデルルームです。
モデルルームは販売するマンションに近く、お客さんが集まりやすい場所に設置します。
マンションの建設ラッシュが続いているエリアではモデルルームが次から次へと設置される場所があるくらいです。
モデルルームに向いている場所は少ないものの、マンションの販売期間だけの短期間の設置のため、借主の思惑にも合致します。
イベントスペース
コロナ禍も過ぎ、各地でイベントが開催されるようになりました。
それに連れてイベントを行うスペースも不足気味です。
従来は公園などの公的な場所が多かったのですが、民有地でも開催されています。
イベントに応じた規模、インフラの整備などの課題もありますが、これらをクリアできれば有望な短期間の土地活用です。
自動販売機
街中でよく見かける自動販売機。
自動販売機の設置も立派な土地活用のひとつです。
自動販売機の設置は定額で設置費用を受け取る方式、売り上げに応じて報酬を受け取る方式などがあります。
駅前や幹線道路沿いなどでは高い収益をあげる自動販売機もあります。
まとめ
こうして見てみると、短期間の土地活用は場所を選ぶことがわかります。
場所さえよければ、多額の投資をせずとも収益をあげられるのです。
短期間土地を借りたいという需要は必ずあります。
さまざまな事情で短期間の土地活用を行なう場合は、駐車場やトランクルームを最初に検討し、モデルルームやイベントスペースも可能であれば検討してみましょう。
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